堰堤(ダム・注)は、水もの。
七月八月ばかり、雨降らず、いみじう暑ければ、旱魃にならんとするをいかにかせむとて雨乞いなどするこそ、よき。
ひとたび雨降れば、水のいと増えたるを、貯水せんものなりて、溜池、発電、河川維持などにも役立ちたる。
放水中なれば、水煙たなびきたり、轟々と音立てつ。
堰堤、数あり。
岩積堰堤(ロックフィルダム・注)、核(コア)となりぬ土の層、石もて積み、核をば覆い、堤体となすものをいうなり。
上州に、いとめでたき岩積堰堤あり。
名をば、奈良俣となむいひける。
堤体の白きよげなるに、水をば湛えたり。
いと青き山肌に照り映ゆも、いみじうをかしければ、車など留めて、見まほしくこそあれ。
洪水吐より流れいでたる水の、漣がごとき水紋となりぬは、目に涼しきこと、はた言ふべきにあらず(注)。
左岸に、案内所あり。
人呼びて、「ヒルトップならまた」といひけるを、中にぞ入れば、奥利根の自然のよきを知らしむるなり。
楢の実に目鼻付けたりし、童にさも似たりを、奈良俣が象徴とせんとて「源くん」「愛奈ちゃん」と名づけたる、いとをかし(注)。
なれど、人口に膾炙せざるは、あはれなり。
奈良俣、水資源機構が治めし堰堤なれば、ダムカードあるべしとて、管理所を訪ねけり、よき得たる。
注釈
堰堤:河川や自然湖沼や地下水等を堰止め貯水する土木構造物全般を指すが、日本の河川法上、堤高15M以上のものはダムと呼ぶ。
つまり、河川法上、堰堤とダムとをイコールの扱いをするのは(厳密には)誤りであるが、ここでは語感を大事にした結果、こういう扱いになった。ご了承いただきたい。
ロックフィルダム:ロックは岩、フィルは積み上げること、ということで「岩積堰堤」なる無理な訳語をひねり出してみた。
ダム便覧はおろか、国土交通省のダム情報にだって載っていない単語なので、くれぐれもよい子のみんなはこの単語でググったりしないように。
洪水吐の水紋:奈良俣ダムの放水は非常に美しいことで有名である。だが、夕顔は写真とDVDでしか見たことがない。残念である。
源くんと愛奈ちゃん:奈良俣ダムのキャラクター。
夕顔的には黒部ダムの「クロベダムマン」よりも萌え要素大である。
どんぐりに顔と手足がついただけの意匠ではあるが、そのシンプルさに潔さを感じる(←大袈裟)。
土産物屋ではシールとごま餅のパッケージに登場するが、夕顔としてはストラップとぬいぐるみの商品化を激しく希望する。
古文はいうまでもなく、ボロボロである。
奈良俣の美しさを語るには「枕草子」だ!とパクリを決め込んだのはいいが、古文の成績が悪かったことをすっからかんに忘れていた。
おかげで係り結びも助動詞もあったもんじゃない。
国文を専攻された方には盛大なツッコミを喰らうこと間違いなしである。
シロートの戯言にしても目に余るという方、どうぞコメントください。
なお、当方ではダムの是非について語るつもりはありません。
ダム是非に関わるコメントは、まことに勝手ながら削除させていただきますので悪しからず。
2007年08月22日
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